関節軟骨の基礎知識

ヒトの体は骨を基礎にして、あらゆる臓器や肉や血管やその他、色々なものが配置されてできています。その骨と骨をつないているのが、関節です。人体には約350もの関節があります。身体を自由に動かすことができるのはこの関節のおかげです。

 

固い骨同士が直接ぶつからないように、骨と骨が接する部分には関節軟骨で覆われ、クッションの役目をしています。軟骨の表面は非常に滑らかで保水力に優れているため、腕や足をスムーズに動かすことができます。

 

骨と骨のつなぎ目は関節包という袋状のものに包まれています。この袋の内側に滑膜があって、関節の動きを助ける滑液を出したり、吸収したりしていますが、関節にかかる衝撃をスポンジのような役割で、分散させているのです。

 

関節・軟骨の病気

日本整形外科学会の「整形外科新患調査2012」では、部位別の新患件数で最も多いのは腰椎、次は膝関節となっています。下肢に絞ると膝関節が約半数を占めています。男女とも10代が多く、20〜30代では減りますが、加齢とともに増加し、男性では80〜84歳、女性では75〜79歳が一番多くなっています。

 

このような背景から2013年には整形外科の分野では日本で初めて、膝軟骨の再生医療が保険適用となりました。
患者の膝軟骨の一部を採取して、コラーゲンが入ったゲル状の物質の中で約1ヶ月培養。欠損した膝軟骨に移植するという治療法です。
対象はスポーツ事故などによる「外傷性の軟骨欠損症」と「離断性骨軟骨炎」です。

 

離断性骨軟骨炎は聞きなれない病気ですが、10代のスポーツ選手に発症しやすい膝の病気で、骨がその表面を覆っている軟骨とともに剥がれたために、ひっかかりやずれを感じ、進行すると痛みが強くなります。原因はスポーツで膝を使い過ぎて、軟骨下の骨に負担がかかったためと言われています。

 

残念ですが、多くの方が罹ってしまう「変形性膝関節症」にはこの保険は使用できません。